蜂の子の歴史

古くから世界各地で食べられてきた蜂の子の歴史

自然の恵みを介して多くの恩恵を与えてくれるミツバチは、古くから私たちの生活と密接に関わってきました。ハチミツやローヤルゼリー、プロポリスなど、ミツバチ産品は食用や化粧品、治療を目的としたアピセラピーなど様々な方法で利用されています。その中でも蜂の子は、これらの産品が生み出す効果の源として遥か昔から取り入れられてきました。この蜂の子はこれまで私たちとどのように関わってきたのか、その歴史についてみていきましょう。

海外で取り入れられてきた蜂の子

昆虫食は世界的にみると決して珍しいものではなく、多くの国で食べられてきました。ルーマニアやエクアドル、メキシコ、タイ、中国などで古くから豊富なタンパク源として食べられ、身近な栄養食材として重宝されてきました。最も古い歴史としては、150万年前にアフリカで食べられていたという記録が残っています。

現在ではタイでは一般的な食材として販売されていて、一流ホテルのメニューとしても提供されています。

日本では全国的に食べられてきた蜂の子

日本で蜂の子を食べる風習があるとわかったのは、1919年の昆虫食に関する調査が行われてからでした。その当時は北海道から沖縄まで全国的に蜂の子が食べられていて、主にスズメバチの幼虫が食用に用いられてきました。栃木県では炒りものや煮つけ、神奈川県では丸焼き、奈良県では混ぜご飯、沖縄では炒め物など、地域によって様々な調理法で食べられていたのです。

また太平洋戦争中に、全国的な食糧難を救う貴重なタンパク源として重宝されてきた歴史があります。

現在では長野県、岐阜県の山間部を中心に、栄養豊富な郷土料理として食べられています。

薬として用いられてきた蜂の子の歴史

蜂の子はタンパク源として食べられてきたことから、非常に高い栄養価を誇ります。太古の人々は、日常的に蜂の子を口にしているうちに健康面や美容面で良い効果をもたらしてくれることに気づいたのでしょう。次第に蜂の子は、体調の改善を目的に薬としても用いられるようになりました。現在私たちに多くの効果をもたらしてくれている、蜂の子サプリメントのルーツともいえる薬としての蜂の子の歴史をみていきましょう。

2000年以上前から用いられてきた

2000年以上前に記された『神農本草経(しんのうほんぞうきょう』は、中国で最も古いとされる薬学書です。この書には、様々な生薬の効能を安全性別に3つの位に分けて記されています。

  • 上薬:身体を軽くして、元気を増す薬。不老長寿の効果があり、長期間使用しても害がない
  • 中薬:病気を治し、身体を養う薬。健康効果はあるが使い方によっては毒性がある
  • 下薬:病気を治す薬。毒が多く、長期間の使用は控えるべきもの

以上の3つに分類され、蜂の子は最も安全な上薬として扱われています。具体的には「頭痛を治す」「長期間使用すると皮膚に光沢を与え、血色がよくなる」「年齢を重ねても健康や美しさを保てる」などの効果が記されています。蜂の子は、2000年以上も前から最も安全で多くの効果が期待できる薬としても効果が認められていたのです。

また同じく中国で明の時代には、植物や動物の薬効について博物学的視点からまとめられた『本草綱目(ほんぞうこうもく)』が記されています。この書の昆虫の欄で蜂の子は『神農本草経』の効能に加え、心腹痛、黄疸、皮膚の感染症、便秘、婦人科疾患などに効くと記されています。

さらにルーマニアではアピセラピーにも利用され、健康効果に期待されています。その他、30カ国以上の医師、薬学師、生物学師ら数百名によってまとめられた文献には、病後の回復、神経衰弱、心臓疾患、精力減退などにも効果があると記されています。

これらが示すように、蜂の子の効能は世界各国で認められてきました。長い歴史を得て医学的にも効能・効果が認められ、現在の私たちは安全に健康や美容効果を得られるようになったのです。

蜂の子サプリメントは安全性が高められている

食用から薬、医療用まで様々な形で利用されてきた蜂の子は、長い歴史を得て効果と安全性が実証されてきました。これらは多くの研究者たちの手によって解明され、現在でも積極的に研究が行われています。つまり、蜂の子にはまだまだ秘められた可能性があることを示しているといえるでしょう。

蜂の子は、蜂たちが自然の中で採取した多くの恵みを与えられて成長しています。その成長過程でタンパク質・脂質・炭水化物・ビタミン・ミネラルを豊富に蓄えていきます。ただ、これらの栄養素だけでは説明できない健康効果を生み出しているのです。この事実からも、蜂の子には秘めたる可能性があるといえます。

蜂の子と多くの研究者たちによって作られた蜂の子サプリメントは、私たちに多くの効果をもたらしてくれます。継続的に取り入れ、健康・美容効果を実感していきましょう。