蜂の子の保存方法

蜂の子はどうやって保存するのがいい?

タンパク源として知られる蜂の子は、私たちの健康維持や美容効果を助ける栄養素が豊富に含まれる食品です。この蜂の子の栄養を実感するため、生の蜂の子を購入しようと検討している方もいるのではないでしょうか?
ただ、生で購入しても食べきれない場合は、保存方法の問題が出てきます。そこで今回は、蜂の子にはどんな保存方法があるのかをご紹介していきます。

塩漬けにする

食品を長期間保存する目的で、昔から行われている方法の一つです。食塩濃度が15%以上になると、雑菌は死滅・もしくは繁殖のできない状態になります。これは塩の脱水作用によって食品から水分が抜けたことで、腐食しにくい状態になるからです。蜂の子を塩漬けにして瓶などに入れておくと、常温でも保存が可能になります。

この脱水作用は食品をしんなりと柔らかくする効果があります。蜂の子を塩漬けにすると、常温保存ができる代わりに本来の食感が少々失われてしまいます。見た目も少し黒ずんだように変色するので、採れたての状態とは言い難い状態になってしまうのが難点です。

また、一度冷蔵庫に入れて再び常温で置いておくと、温度差で保存容器に水滴が出来てしまいます。すると細菌が繁殖しやすくなるので注意が必要です。

冷凍保存する

一般の食品と同じように、冷凍庫で凍らせて保存すると日持ちしやすくなります。細菌が繁殖しにくくなるので腐食を防ぎ、当然常温よりも日持ちします。

ですが、長期間冷凍保存すると細胞壁が劣化して、脆くなりやすいという欠点があります。
また酸化して冷凍焼けを起こすと、味の質が低下しておいしく感じられなくなってしまいます。この冷凍焼けを防ぐために、冷凍保存する場合は、蜂の子や他の食材との隙間をなくし、なるべく空気に触れさせないようにすることが大切です。

通販などで輸入品の蜂の子を購入した場合は、冷凍された状態で手元に届きます。輸入蜂の子はメーカー側で急速冷凍をしているのが特徴です。そのため細胞を壊すことがないので味の質を損なわず、保存期間も1年以上のものが多くあります。

佃煮にする

醤油・砂糖・食塩・水飴などで甘辛く味付けをして、水分がなくなるまで煮詰めて作ります。蜂の子の栄養を失うことなくまるごと取り入れることができ、常温で保存ができます。

自宅で作るような無添加の佃煮なら、2週間程度は保存できます。ただ、水分量によって違いが出る場合が多く、水分量が多いほど保存期間は短くなります。

お土産などで扱われている市販の蜂の子は、主に佃煮として調理された状態で販売されています。市販の蜂の子の缶詰めの場合は、商品によって1~3年まで保存期間に違いがあります。

自宅で作ったもの、購入したもの、どちらの場合でも一度開封したら早めに食べきってしまいましょう。たとえ消費期限が充分残っていたとしても、開封後は空気に触れているため、酸化して痛みやすくなってしまいます。食べきれない場合は、できるだけ密封して冷蔵庫に保管して3~4日以内に食べきりましょう。

蜂の子をおいしく保存できるベストな方法とは

蜂の子は長野県の山間部を中心に、昔から郷土料理として食べられてきました。まだ食べ物の保存方法が現在のように発展していなかった頃、蜂の子は甘辛く煮付けて冬の間の保存食としても重宝されてきました。それが現在の佃煮なのですが、通常に保管すると2週間程度しか日持ちがしません。

ではどうして当時は冬を過ごすほどのあいだ保存できていたのかというと、山間部の地域は周囲を雪に覆われていたのです。現在は同じような環境を再現して、蜂の子の佃煮の長期保存が可能です。

蜂の子は佃煮の冷凍保存が一番長持ち

蜂の子の佃煮は常温のままでも日持ちしますが、冷凍保存することでさらに消費期限を延ばせます。蜂の子の佃煮をラップで包んで、そのまま冷凍しても一カ月程度は日持ちします。ですが覆われている部分が薄く空気に触れやすいので、酸化して冷凍焼けを起こしやすくなります。この冷凍焼けを防ぐために、ラップに包んだあとジッパー付きの袋に入れて保存しておきましょう。日持ちする期間は変わりませんが、冷凍焼け防止になり、匂い移りも防げます。

冷凍庫のスペースに余裕があれば、タッパーなどを利用するとさらに冷凍焼けを防げます。
あらかじめタッパーなどに高さのある小分け用のカップ(お弁当用など)を敷き、その中に蜂の子の佃煮を小分けにして、タッパーごと袋に入れて冷凍しておきましょう。カップの高さがあり、空気に触れる面積が少なくなるので乾燥も防ぎ、食べるときに取り出しやすくなります。

佃煮は意外と大量に作ってしまうものなので、食べきれずにあまってしまうことが多いものです。佃煮は塩分が多いので、小分けにして食べることで塩分の摂りすぎも防止できます。

市販の蜂の子の瓶詰めも、消費期限が近づいたら冷凍することで、同じく一カ月ほど長く保存が可能です。

蜂の子の栄養素を効率良く取り入れるには

高い栄養価を誇る蜂の子は、栄養が偏りがちな現代人は毎日でも取り入れたい食品です。
ですが味付けによっては、塩分や糖分を摂り過ぎてしまう場合があります。

蜂の子の栄養素は、サプリメントでも取り入れることができます。サプリメントなら蜂の子の栄養バランスを崩すことなく、安心して取り入れられます。

一つ注意点を挙げるとすれば、サプリメントは「健康食品」なので消費期限が定められています。また、一度開封すると劣化が進むので、開封後はなるべく早めに服用し終える必要があります。高級珍味、蜂の子の佃煮を嗜好品として楽しみ、蜂の子サプリメントで効率良く栄養素を補給していくのも良いでしょう。